パソコンやスマホの使用時間が増えたことで、子供の近視は増えています。早めの治療開始が重要です。

子供の近視抑制治療(マイオピン点眼)

マイオピン(Myopine)マイオピン(Myopine)パソコンやスマホなど近くでものを見る時間が増えたことで、世界的に近視が急増しています。
特に小児期は体の成長と共に眼軸(眼球の長さ)が伸びることで、近視が急速に進行することがあります。幼児や小学校低学年のころから近視の子供は、成人してから強度の近視になりやすいことが分かっています。
強度近視は将来的に緑内障や網膜の病気になりやすく、これらの病気を予防するために、近視の進行を早期に抑えることが重要です。
当院では子供の近視進行抑制のためにマイオピン点眼を処方しています。

マイオピン点眼

子供の近視を抑制するためにアトロピンを0.01%、0.025%配合した点眼です。
シンガポール国立眼科センターの研究に基づいて開発されました。

マイオピン0.01%点眼  3,520円
マイオピン0.025%点眼  3,960円
診療費 3,300円

※価格は税込み表示です

※治療は自費診療となり、保険診療と同日には処方できません。

Q&A

Q1.マイオピン点眼で近視はなくなりますか?

A1.近視を進行するスピードを遅らせますが、近視がなくなるわけではありません。
裸眼視力が不良の場合は、眼鏡が必要になります。
当院では子供の近視抑制に有効とされる、マイオキッズレンズの眼鏡処方も行っています。近くを見るときの調節の負担を減らすことで、近視進行を抑制するという調節ラグ理論に基づいた、子供の近視抑制のために設計されたレンズです。ご希望の方はご相談ください。

Q2.マイオピン点眼で近視はこれ以上進みませんか?

A2.近視の進行を完全には抑制できません。
2年の治療で近視進行のスピードを60%抑制したというデータがあります。

Q3.いつまで点眼は必要ですか?

A3.2年以上の治療継続が必要です。
小学生から中学生までが治療に最も適した時期です。

Q4.副作用はありませんか?

A4.点眼後に瞳孔が開き、まぶしさやピントが合わないことがありますが、軽度のため日常生活では問題になりません。

Q5.オルソケラトロジーと一緒に使えますか

A5.オルソケラトロジーとの併用で、より強い近視抑制効果が得られるとのデータがあります。オルソケラトジーの適応については別ページをご参照ください。

Q6.0.01%と0.025%の違いは何ですか?

A6.2012年の研究(ATOM2 study)では、近視抑制効果と副作用やリバウンドの有無の点から0.01%アトロピン点眼が効果的とされました。2019年の研究(LAMP study)ではアトロピン濃度の検証がされ、高濃度の点眼の方が近視進行抑制効果は高いことがわかりました。この研究をもとに2021年に0.025%アトロピン点眼が発売されました。
アトロピン点眼は高濃度であるほど、まぶしさや調節力低下の副作用が出るため、 初めてマイオピン点眼を使う場合は0.01%を処方します。半年から1年の経過で近視進行速度が速い場合は、より効果の高い0.025%に切り替えます。